銀歯の下に隠れた虫歯に要注意!原因と再発を防ぐための対策

銀歯の治療イメージ

こんにちは。岐阜県揖斐郡池田町の歯医者「さくら歯科」です。

銀歯は、虫歯の治療後に歯の欠損部分を補うために使用される詰め物・被せ物です。耐久性が高く、保険適用の対象であることから、長年にわたって多くの人に選ばれてきました。

しかし、見た目の問題だけでなく、銀歯の下が虫歯になってしまうというトラブルも少なくありません。実際に、痛みがないのに銀歯を外したら虫歯が進行していたというケースも多いです。

銀歯の下で虫歯が再発すると、気づきにくく、進行も早いため、放置すると神経や歯根にまでダメージを与えることもあります。

今回は、銀歯の下が虫歯になる原因や治療法、再発を防ぐための予防策について詳しく解説します。

銀歯とは

銀歯が入った歯

銀歯は、虫歯などで削った歯の形を補うために装着される金属製の詰め物や被せ物のことを指します。正式にはメタルインレーやメタルクラウンと呼ばれ、主に金銀パラジウム合金が使用されています。

保険診療の範囲内で作製できるため、安価で強度にも優れており、特に奥歯の治療に用いられることが多いです。

一方で、銀歯にはデメリットも存在します。金属アレルギーのリスクや見た目の問題に加え、経年劣化によって歯との間に微小な隙間が生じやすいという特徴があります。この隙間から細菌が侵入すると、再び虫歯が発生する可能性があります。

また、銀歯は熱伝導率が高く、冷たいものや熱いものを感じやすいといった欠点もあります。

このように、銀歯は機能的には優れているものの、長期間の使用には注意が必要です。

銀歯の下が虫歯になる主な原因

銀歯の下で虫歯になっていた歯

銀歯の下で虫歯が発生する背景には、いくつかの要因が複雑に関係しています。ここでは代表的な3つの原因を解説します。

銀歯の劣化

銀歯は永遠に使えるものではなく、平均的な耐用年数はおよそ5〜10年といわれています。時間の経過とともに金属が摩耗したり、接着剤が劣化したりして、密着性が失われていきます。さらに、金属イオンが溶け出すことで変色や腐食が起こる場合もあります。

こうした経年劣化によって銀歯と天然歯との間に段差や隙間が生じると、そこに細菌が入り込みやすくなります。

特に、強い噛み合わせや歯ぎしりの癖がある人は、銀歯の劣化が早く進む傾向があります。銀歯は丈夫な素材ではありますが、永続的に安全なものではないという認識を持つことが大切です。

接着剤の劣化

銀歯の下に虫歯ができる原因には、接着剤の劣化もあります。

銀歯を装着した直後はしっかりと密着していても、時間の経過とともに接着剤が劣化して、天然歯との間にわずかな隙間が生じます。この隙間に細菌が入り込むと、内部で虫歯が進行する可能性があるのです。

さらに、銀歯は金属であるため、温度変化によって膨張や収縮を繰り返します。この性質も歯との間に微小なズレを生じさせ、結果的に再び虫歯を引き起こす原因になります。

見た目では問題がないように見えても、目には見えない部分で虫歯が進行していることもあるため、定期的なチェックが欠かせません。

セルフケア不足

毎日のセルフケア不足によって銀歯の下に虫歯ができることもあります。

銀歯の周囲にある段差や境目には、歯ブラシの毛先が届きにくいです。その結果、歯と銀歯の隙間にプラーク(歯垢)が残りやすくなります。プラークの中には虫歯菌が潜んでおり、糖分を分解して酸を作り出すことで、歯を溶かしていきます。

そのため、毎日しっかりとセルフケアを行うことが、銀歯の下に虫歯を作らないための最も効果的な予防策といえます。

銀歯の下が虫歯になったときの治療法

銀歯の下の虫歯治療を受けている患者と治療する歯科医師とアシスタントする歯科衛生士

銀歯の下で虫歯が見つかった場合、早急に適切な処置を受ける必要があります。放置すると虫歯が歯の神経にまで進行し、最悪の場合には抜歯が検討されることもあります。ここでは、一般的な治療の流れをご紹介します。

銀歯の除去

まず行われるのは、虫歯の原因となっている銀歯の除去です。歯科医師は慎重に銀歯を外し、下に隠れている歯の状態を確認します。肉眼では見えにくい虫歯が内部に広がっているケースも多いため、レントゲンを併用して確認することが一般的です。

除去の際には、歯をできるだけ削らず、健康な部分を残すように行われます。

虫歯の処置

銀歯を外したあとは、まず歯の内部にどの程度虫歯が広がっているかを確認します。

虫歯が浅い場合は、虫歯菌に侵された部分を慎重に削り取ります。この段階であれば短時間で治療が完了し、痛みも少なく済みます。

しかし、虫歯が神経(歯髄)にまで達している場合は、根管治療(こんかんちりょう)と呼ばれる専門的な治療が必要になります。

根管治療では、歯の内部にある神経を除去したあとに、根管内を丁寧に清掃・消毒します。この工程は非常に繊細で、数回に分けて行われることが多いです。その後、薬剤を詰めて、細菌の繁殖を防ぎます。

新しい詰め物・被せ物の作製

虫歯の処置が終わったあとは、再び歯の形を整え、詰め物・被せ物を装着します。以前の銀歯を再利用することはほとんどなく、新しく作り直すのが一般的です。近年では、見た目や耐久性に優れているセラミック素材も選択できるようになっています。

どの素材を選ぶかは、費用や目的、耐久性を考慮し、歯科医師と相談して決めることが大切です。

銀歯の下が虫歯になるのを防ぐには

丁寧に歯磨きする女性

虫歯を再発させないためには、治療後のケアが最も重要です。ここでは、虫歯の再発を防ぐための具体的な方法をご紹介します。

セルフケアを徹底する

毎日の歯みがきは、虫歯を作らないための基本です。特に、銀歯と歯の境目や歯と歯の間には汚れが溜まりやすいため、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってしっかりと清掃しましょう。

フッ素を活用する

フッ素には歯を強くし、再石灰化を促す効果があります。フッ素入りの歯磨き粉や洗口液を日常的に使用することで、虫歯から守ることができます。

また、歯科医院で行うフッ素塗布も効果的です。特に虫歯のリスクが高い人は、定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けることで、虫歯の予防効果が高まります。

食生活を見直す

虫歯は食生活とも密接に関係しています。糖分を多く含む食品や飲料を頻繁に摂取すると、口の中が酸性に傾き、虫歯菌が活動しやすくなります。特に間食の回数を減らすことが、虫歯予防の大きなポイントです。

また、唾液の分泌を促すために、よく噛むことを心がけましょう。

定期的に歯科検診を受ける

どんなに丁寧にケアしていても、自分では気づけないトラブルが潜んでいることがあります。半年に1回は歯科検診を受け、銀歯の状態や虫歯の有無をチェックしてもらいましょう。

歯科医院では、虫歯や歯周病の有無を確認するだけでなく、銀歯が劣化していないかも確認し、必要に応じて対処します。万が一、銀歯が劣化していたり、虫歯が再発していたりしても、早期発見・早期治療によって、歯を長く健康に保つことができます。

まとめ

公園で笑顔の三世代家族

銀歯は強度とコストの面で優れていますが、経年劣化やケア不足によって、目には見えない部分で虫歯が再発する可能性があります。特に、天然歯と銀歯の間にできる微細な隙間は、虫歯菌の温床になりやすいため注意が必要です。

虫歯を防ぐためには、毎日のセルフケアと定期的な歯科検診が欠かせません。また、銀歯の耐用年数を意識し、劣化が見られたら早めに交換を検討することも大切です。近年では、セラミックなどの虫歯が再発しにくい素材も選択肢として増えています。

痛くないから大丈夫と油断せず、銀歯の下の虫歯リスクを理解し、長く健康な歯を保つための正しい知識とケアを心がけましょう。

虫歯の症状にお悩みの方は、岐阜県揖斐郡池田町の歯医者「さくら歯科」にお気軽にご相談ください。当院では、患者様一人ひとりの“今”と“これから”の歯の健康を見据えた「患者様目線の治療」を心がけており、虫歯や歯周病治療だけではなくインプラント治療や入れ歯治療など幅広く対応しております。

当院の診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

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